令和元年12月定例会一般質問

○議長(小林隆利君) 次に、質問第4号、市政について、佐藤論征議員の質問を許します。佐藤論征議員。

          〔10番 佐藤 論征君登壇〕

◆10番(佐藤論征君) それでは、議長より許可を頂戴いたしましたので、通告いたしましたとおり、令和2年度当初予算編成方針についてと消防施設の管理についてを質問してまいります。

 まず初めに、令和2年度当初予算編成方針について質問いたします。前定例会一般質問において平成30年度決算の結果をどのように令和2年度の予算編成に生かすかという私の質問に対し、従来からの取り組みの継続として、第二次総合計画の着実な推進、今年度の重点目標を踏まえ、実施計画事業、人口減少対策へのさまざまな取り組み、公共施設建設等従来からの継続事業の推進、あわせて上田地域広域連合の資源循環型施設の早期整備に向けて誠心誠意市民の皆さんのご理解をいただくことを最優先として取り組むとし、市民にとって真に必要な事業か、時代に合った事業か、さらに見直しが必要な改善点は何かという視点を持ち、監査委員からの指摘も踏まえ、既存事業のさらなる改革、改善、そして「上田再構築」に取り組んでいくと市長より答弁がございました。

 予算編成方針がまとまる前のお答えでしたので大枠での答弁になったと思いますが、令和2年度当初予算編成方針が10月9日に決定されましたので、予算編成に関し、もう少し踏み込んでお答えをいただきたくお聞きいたします。

 まず、前年度当初予算編成方針から今回の方針にも継続されている部分もございますが、令和2年度当初予算編成方針の重点分野として、「持続可能な社会の構築に向け事業の再構築を加速化」と題し、7つの分野を掲げられております。今回の予算編成方針に関し大きな表題を掲げ、重点7分野を掲げた項目ごとの具体的な根拠と市長の思いについてまず市長にお尋ねいたします。

○議長(小林隆利君) 土屋市長。

          〔市長 土屋 陽一君登壇〕

◎市長(土屋陽一君) 来年度の当初予算編成についてのご質問をいただきました。

 令和2年度の予算編成に当たりましては、10月9日に予算編成方針を定めまして、編成作業をスタートいたしました。しかしながら、12日から13日にかけまして上陸いたしました台風19号による甚大な災害が当市におきましても発生いたしましたことから、まずは災害復旧事業を最優先に進め、一刻も早い市民生活の正常化を指示したところであります。

 新年度の予算編成方針におきましては、災害発生前の国の動向や市政における重要課題を踏まえ作成した内容となっておりますが、1つ目の項目といたしましては、「SDGsを原動力とした持続可能な社会の構築、Society5.0の実現」を掲げております。近年持続可能な社会を構築すべく世界が一体となってSDGs、持続可能な開発目標の達成に取り組む機運が高まってきております。また、ソサエティ5.0は、内閣府の第五期科学技術基本計画において、我が国が目指すべき未来社会の姿として提唱されております。

 これまでの情報化社会、ソサエティ4.0に続く、「仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会」とされており、経済財政運営と改革の基本方針2019、いわゆる骨太の方針におきましても、ソサエティ5.0を地方創生に向けて日本全国で促進し、豊かで暮らしやすい地方を実現する手段となっております。

 また、SDGsは2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された2016年から2030年までの国際目標でありまして、「地球上の誰一人として取り残さない」との理念のもと、個人や組織の立場を超えて持続可能な地域社会の実現を目指すものであります。地方創生や個性ある地域づくりに資する課題の取り組みでもあります。こうした視点を取り入れながら、上田市まち・ひと・しごと創生総合戦略の実現につなげてまいります。このほか、地域特性を生かした上田ブランドの育成、発展や地域内分権の推進、地域の多様な人材の活用に向けても着実な推進を図ってまいります。

 次に、2つ目といたしまして、「AI、IoTなど最先端技術を活用した産業振興、行政サービスの効率化」についてです。現在上田市政策研究センターを初め全庁的な連携を図りながら、これら最先端技術の活用について研究を進めております。人口減少や少子高齢化が進む中、社会経済情勢の変化に的確に対応し、AI、IoTなどの最先端技術を積極的に活用し、地域の課題解決や経済の活性化、より効率的で質の高い行政サービスの転換に取り組んでまいります。

 3つ目は、「自然環境保全と循環型社会形成及び安全で安心して暮らせるまちづくり」であります。市政の最優先課題と位置づける資源循環型施設の建設に向けて、曲げることなく覚悟を持って取り組む決意で進めるとともに、引き続き関係者の合意形成を最優先に、安全、安心の確保はもちろん、将来にわたり圏域住民の暮らしを支える施設となるよう、ごみの減量、再資源化の取り組みをさらに進めてまいります。

 また、庁舎整備、地域自治センター改築・改修事業につきまして、市民の安全、安心を守る拠点施設として、耐震化や利便性の向上、地域コミュニティーの活動拠点として整備を進めているところであります。全国的にもこれまでの想定を超えるような自然現象や災害が発生する現状を踏まえまして、緊急性、必要性のあるインフラ整備等について対応を検討してまいります。

 次に、4つ目としまして、「健幸が実感できる上田の実現に向けた健康・福祉の増進」についてであります。健康な市民生活を支え、医療や福祉ともかかわりの深い食育の重要性を踏まえ、7月に食育推進プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトを初め健康寿命の延伸を目的としたフレイル予防など、健康づくりへの関心がさらに深まるよう、市民一人一人が楽しみながら気軽に参加いただける取り組みを進めてまいりたいと考えております。また、地域医療の体制については、これまでの成果を生かし、さらに安定的な医療体制を提供していく取り組みを継続してまいります。

 次に、5つ目として、「子ども・子育て・教育支援、教育環境の重点整備」であります。昨年の記録的な暑さを踏まえ、ことしの年度当初は公立保育園、幼稚園の全園で、また夏休み中までには小中学校全校においてエアコン整備を完了し、稼働を開始いたしました。また、本年10月にスタートいたしました幼児教育・保育の無償化につきましては、国、県、市の負担について注視しながら、子育て世代の負担軽減に向けて多様なニーズに応えるべく、きめ細かな支援の充実に努めてまいります。このほか、統合保育園の建設や学校給食施設の整備に向けても計画に沿って進めてまいりたいと考えております。

 6つ目は、「郷土愛につながる学び・世代間交流の創出と人づくり」です。地域に誇りと愛着を持ち、地域課題の解決や人材の育成を目的に、それぞれのライフステージに合わせて実施し、地域の学び、信州学などを通じシビックプライドの醸成を目指してまいります。また、上田未来会議を実施し、人と人とのつながりの中で世代を超えて市民の皆様が連携し、協働して取り組んでいく事業を進めてまいりたいと考えております。

 7つ目といたしまして、「広域都市・姉妹都市間や長野大学等との連携による学園都市・国際文化創造都市づくり」であります。医療や産業、職員交流を初めとするさまざまな分野で定住自立圏中心市として連携協力を一層進展させるとともに、寧波市やブルームフィールド市郡、ダボス町、加えてイタリアとの国際交流のほか、鎌倉市、上越市、豊岡市、九度山町、練馬区といった姉妹都市、友好都市との連携協力、長野大学を初めとする関係する五大学との未来に向けた都市づくりを協働で進めてまいります。

 以上、7つの重点分野について概略を申し上げましたが、いずれにいたしましても新年度の予算編成に当たっては、台風19号による災害復旧事業を最優先に取り組んでまいります。また、「再構築」の視点に立ちまして、市が取り組むべき重点分野については、限りある財源を必要な事業へ効率的かつ効果的に配分するとともに、健全で持続的な財政運営に配慮し取り組んでまいる所存でございますので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○議長(小林隆利君) 佐藤論征議員。

          〔10番 佐藤 論征君登壇〕

◆10番(佐藤論征君) まず、市長より令和2年度当初予算編成についてご答弁いただきました。

 次に、今回示されております令和2年度当初予算編成方針は、先ほど市長のご答弁の中でも一部触れられておりましたが、台風19号で被災する前の予算編成方針でございました。現在当初予算編成の調整作業が進められている最中と拝察いたしますが、方針自体は方針として揺るがないものであろうかと思いますが、当初の目標値、もくろみについては軌道修正しなければならない部分もあろうかと思いますし、財政健全化の取り組みを幾分先送りしてでも被災以前の状況を早急に取り戻さなければならないと私は考えるところでございます。また、今定例会初日の市長提案説明において市長からは復旧、復興について、ビルド・バック・ベター、よりよい復興のもと取り組むとの説明があったところでございますが、今回の甚大な被災により後年度の財政にどのような影響を及ぼすかは市民の皆さんの関心も高いところであります。

 そこで、今回の台風19号の甚大な被害による当初予算編成への影響はどうか。特に令和2年度当初予算編成方針では行財政改革のさらなる推進と将来を見据えた持続可能な財政構造の確立が掲げられておりますが、この方針に影響はどうか、お尋ねいたします。

○議長(小林隆利君) 山口財政部長。

          〔財政部長 山口 武敏君登壇〕

◎財政部長(山口武敏君) 令和2年度の当初予算編成に関連して、台風19号による災害復旧事業が与える影響と行財政改革の取り組みへの影響についてご質問を頂戴いたしました。

 今回の台風19号では、上下水道や電力等のライフラインを初め、道路や橋梁、河川や頭首工などのインフラの損壊、また公共施設や民家等への被害が市内全域に及び、災害発生直後から生活基盤や交通機能の回復を目指し復旧作業を進めてまいりました。

 こうした復旧作業や被災者の皆様の生活支援等に必要な経費につきましては、まずは予備費で対応するとともに、10月13日付で一般会計で10億9,500万円余、公営企業会計で2億6,000万円余の専決処分を行いました。これに加えまして、一日も早い復旧を目指して必要となる経費につきまして、この12月議会以降におきましても切れ目のない予算措置を行ってまいりたいと考えております。

 10月13日付の一般会計の専決予算は、補正の規模が非常に大きかったことから、大幅な税収減や災害の発生により生ずる予期せぬ支出増に対応するために積み立てております財政調整基金から8億円を繰り入れることにより、災害復旧等に一時的に必要となる所要の一般財源を確保しております。

 こうした中、今回の災害では11月1日には長野県を含む1都13県が激甚災害の被災区域に指定されました。この激甚災害に指定されますと、災害復旧に係る財政支援として特別交付税の増額や国庫負担率のかさ上げ等の措置が見込まれますが、指定には個々の市町村ごとに行われることになっておりまして、国による災害査定に基づいて公共土木施設や農地、農道、水路、林道等、また公立社会教育施設といった区分ごとに一定の被害が生じた場合に激甚災害が適用されますので、この適用の状況に応じて今後の財政運営を進めていく必要がございます。

 また、今回の災害では上田市を含む全国14都県390の市区町村が災害救助法の適用を受けるとともに、長野県におきましては被災者生活再建支援法の適用を受けており、こうした国の支援を含め、今後予定されております国の補正予算の動向等にも留意が必要であろうと考えております。

 続きまして、今回の災害が令和2年度の当初予算に与える影響でございますが、現在今回の災害復旧事業の全体像がいまだ見通せない中で判断が難しい状況にありまして、予算編成方針に示しました将来負担の軽減に向けた取り組みにおきましては、市単独での災害復旧費がどの程度となるのか、またこの財源としての起債の発行状況及び起債の償還に措置される交付税の措置率等の要因、とりわけ所要の一般財源の規模、これによりまして影響の大きさが大きく変わってくるものと考えておるところでございます。

 これまでも本庁舎や地域自治センターの改修、改築等により起債の償還額が高い水準で推移していくものと見込んでおりましたが、新年度当初予算編成におきましては、今回の災害に係る一般財源の状況や起債の発行額の規模等を踏まえ、年末に公表されます地方財政対策や今年度の国の補正予算の動向により市の財源計画を修正しなければならない、こういった状況も想定されるところでございます。

 一方、災害復旧事業債の活用により一時的に起債の発行額は増加いたしますが、災害復旧事業債は後年度における元利償還に際して基準財政需要額に算入される率が高いという起債でございます。このため、借り入れ増による健全化判断比率への影響は限定的であるものと現時点では見込んでおります。

 次に、歳入面への影響でございますが、災害に伴う市民税への影響としまして、令和元年度分は被災者の皆様への減免などで数百万円ないし数千万円程度減少するものと見込んでおります。令和2年度分につきましては、台風19号での災害に係る雑損控除等の影響が見込まれるという状況でございます。

 最後に、経常的経費の抑制と既存事業の見直しでございますけれども、合併算定替えの影響による一般財源の減少につきまして、各課一改善の取り組みやシーリングによる経常経費の削減、ゼロ予算事業の推進等によって行財政改革に引き続き取り組んでまいりますが、災害復旧事業の規模によっては職員の配置等も含め、単独の新規の建設事業等について事業の先送りや内容を見直すといった対応をとらざるを得ない、こういった状況も考えられるところでございます。

 いずれにいたしましても、行財政改革のさらなる推進と将来を見据えた持続可能な財政構造の確立に向けましては、国、県が示す災害の対策パッケージや補正予算の動向を踏まえ、一刻も早い災害からの復旧、復興を最優先とした予算編成とする中で最大限の努力を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(小林隆利君) 佐藤論征議員。

          〔10番 佐藤 論征君登壇〕

◆10番(佐藤論征君) 当初予算編成方針についてお聞きいたしました。台風19号の影響による後年度の影響については、当然のことながら影響があるというお答えだったと思います。また、不確定な要素が非常に多いようでございますが、いずれにいたしましても今後さらに厳しい予算編成になってくると思われますが、ご答弁にあったように、まずは一刻も早い災害復旧、復興を最優先にした予算編成に取り組んでいただきたいと思うところでございます。

 次に、消防施設の管理について質問いたします。私は、平成28年12月定例会一般質問において、消防器具庫等、警鐘楼の管理について自治会へ譲渡していく方針については問題があるとの観点で今後の方針をお聞きいたしましたが、答弁では、合併協議事項として、これまでと同様に自治会へ譲渡していくとの答弁でございました。しかしながら、人口減少社会を迎え、自治会によっては自治会の予算も減少し、さまざまな問題がある中、譲渡した後の費用面の問題、あるいは自治会で所有することにより建築物の老朽化による倒壊等の危険性や倒壊などによる被害が自治会の責任あるいは周辺住民の責任が問われることも考えられます。合併から10年以上が経過する中で、社会情勢の変化、建築物の老朽化を考慮し、たとえ合併協議事項であったとしても、市民にとって何が大切なのかという観点を持って変えるべきことは変えていくべきであります。

 そこで、消防設備の管理の質問として、まず自治会への譲渡についてこれまでの状況についてお聞きいたします。1点目として、現在市の消防器具庫と警鐘楼は幾つあり、自治会と市の管理数はどのくらいになっているのか、また合併以降の譲渡の推移はどのようになっているか。

 2点目として、譲渡に関しては自治会によっては地縁団体として法人格を取得する必要や費用的な問題などさまざまな問題から譲渡に踏み切れない状況もお聞きしているところであり、譲渡が進んでいるように思えない状況にあります。現在市は自治会への譲渡を前提としている中で、合併から13年が経過し、譲渡が完了していない状況をどのように分析しているのか、また譲渡が進んでいない状況をどのように捉えているのか、以上お聞きいたします。

○議長(小林隆利君) 越消防部長。

          〔消防部長 越 浩司君登壇〕

◎消防部長(越浩司君) 消防施設の管理、譲渡の推移についてご質問いただきました。

 初めに、市が所有する消防器具庫等、警鐘楼の数でございますが、まず消防器具庫等につきましては、丸子地域、真田地域、武石地域におきまして、合併前に整備された88カ所、合併後に分団拠点施設として整備された分団詰所12カ所で、上田地域の消防団拠点施設の分団詰所17カ所と合わせまして合計117カ所でございます。上田地域の分団詰所以外の消防器具庫等は自治会が管理しており、正確な数は把握できておりませんが、約80カ所あるものと思われます。

 警鐘楼につきましては、市が所有するものは丸子地域、真田地域、武石地域の73基、上田地域の分団詰所に付随する9基でございます。自治会所有のものは正確な基数は把握できておりませんが、約100基存在しているものと思われます。消防器具庫等、警鐘楼それぞれの管理数につきましても同様の数でございます。

 議員からご説明のありました消防器具庫等や警鐘楼の合併後の調整方針につきましては、合併時は現行のとおり消防団の組織の見直しに合わせて3年をめどに上田市の例を基本に統一することとされてきましたことから、まずは分団拠点施設がない旧町村地域に分団詰所を建設することとし、平成28年度までに市内全てに分団詰所を建設いたしました。その後、市が所有する旧町村地域の警鐘楼と消防器具庫等につきましては、自治会の意向を確認し、不要とされた施設は解体撤去を、譲渡を希望された施設は必要な修繕を施し、譲渡の準備をしてきたところでございます。消防器具庫等は解体撤去が4件、修繕が26件、また警鐘楼につきましては、解体撤去が12件、修繕が8件で、いずれも譲渡が完了したものはございません。

 譲渡が完了していない原因でございますが、譲渡に向けての作業の一つとしては、土地の所有者の特定や測量など施設によりさまざまな手続が必要となりますが、古い施設においては所有者や土地の境界が不明な場合が多くあります。これらの手続に加えまして、施設管理者の特定や地元への説明など対応には大変多くの時間が必要な状況であり、こうしたことが譲渡の進まない原因の一つであると分析しております。

 また、譲渡が進んでいない状況につきましては、地域の防災に貢献する施設ではありますが、その管理費用など地域によって地元負担と公費負担のアンバランスな状態が発生しているなど、合併後13年が経過している中、さまざまな課題が山積していると捉えております。

 以上でございます。

○議長(小林隆利君) 佐藤論征議員。

          〔10番 佐藤 論征君登壇〕

◆10番(佐藤論征君) それぞれご答弁いただきましたけれども、譲渡に関してはそれぞれ問題があるということを把握していただいているという理解だったと思います。

 次に、警鐘楼についてお聞きしてまいります。警鐘楼についても、先ほども申し上げましたとおり、譲渡の方向で現在進められておりますが、警鐘楼については中でも大きな問題を抱えていると私は考えております。更新などで建てかえも余り見られない中、建設からかなり経過しているものも多いと思われ、保守についても明確な基準について定められておりません。安全性が確実に担保されるか非常に不安な部分がございます。また、自治会管理となっているものに関しては、台風あるいは豪雨など自然災害で破損等があった場合、予算的な問題から放置せざるを得なくなった場合、あるいは修繕の前に再び自然災害に見舞われた場合など、これが起因する周辺への損害などは瑕疵責任が問われる場合もあることが想定されます。

 そこで、まず3点お聞きいたしますが、1点目として、市内の警鐘楼は建設からどのくらい経過しているのか、市、自治会管理別にご答弁ください。

 2点目として、警鐘楼の点検と保守はどのように行っているのか、こちらも市、自治会管理別にご答弁ください。

 3点目として、近年の自治会管理の警鐘楼の修繕と修繕が完了するまでの期間はどうか。

 以上3点お尋ねいたします。

○議長(小林隆利君) 越消防部長。

          〔消防部長 越 浩司君登壇〕

◎消防部長(越浩司君) 警鐘楼についてご質問いただきました。

 警鐘楼の建設からの経過年数でございますが、市が管理する警鐘楼では管理台帳などに記録が残っている警鐘楼で最も古いものは昭和25年に建設され、約70年が経過している状況でございます。自治会管理の警鐘楼につきましては、詳細な把握はしておりませんが、消防の歴史や関係する文献によりますと、昭和20年から30年代を中心に現在のスタイルの警鐘楼が多く建造され、近隣住民への火災発生の周知や消防団員の招集等に活用されていたと考えられ、古いものでは建設からおおむね75年が経過しているものと思われます。

 警鐘楼の点検と保守でございますが、市が管理する警鐘楼につきましては、管轄担当課の職員や地元消防団の方が点検し、市の予算で対応しております。自治会管理の警鐘楼につきましては、主に地元消防団員の方による点検によるもので、改修等の費用は市の消防施設等整備費補助金などが活用されております。

 警鐘楼の修繕期間につきましては、修繕の内容にもよりますが、照明など軽微な装備の修繕では数日で終了するものから、施設の維持補修を目的としました塗装などは数カ月間かかる場合もあり、さまざまでございます。

 以上でございます。

○議長(小林隆利君) 佐藤論征議員。

          〔10番 佐藤 論征君登壇〕

◆10番(佐藤論征君) それでは、警鐘楼について引き続き質問させていただきますが、9月の台風15号の影響で千葉県市原市のゴルフ場の鉄柱が倒れ、住宅が壊れ、けが人も出た事故については報道等で皆さんご存じかと思いますが、当初ゴルフ練習場側では被害を受けた住宅の補償は行わない方針としておりましたが、先日経営者側は練習場の土地を売却して補償に充てる意向を示し、被災住宅についてはある程度補償のめどがついたものの、ゴルフ練習場の経営は当然のことながら存続できない状態に陥りました。撤去については当初から費用は出せないということとなっておりましたが、解体業者が無償で撤去することとなりました。法律上、災害による被害ということでゴルフ場側の責任ばかりを問えないようであります。これがゴルフ練習場の鉄柱ではなく、もし警鐘楼であったらいかがでしょうか。先ほどのご答弁では、もう70年が経過しているものがあるというお話でございました。本来住民の安心、安全のための警鐘楼が周辺住民に被害を与えてしまったり、不安な建築物であってはならないことであります。

 台風15号では、同じく千葉県において送電用の鉄塔も倒壊した被害も出ました。近年の災害は非常に甚大になっていることから、警鐘楼においてもきちんとした管理がなされなければならないと考えているところでございます。

 警鐘楼を所有する自治会だけに、自治会管理の部分だけでございますが、自治会に任せてよろしいものでしょうか。上田市民全体で警鐘楼を管理していかなければならないのではないでしょうか。問題提起をした上で、2点お尋ねいたします。

 まず1点目として、私が調査した限り、警鐘楼の倒壊などにかかわる保険はございませんでしたが、自治会管理の警鐘楼が倒壊などした際に適用となる保険等はあるのか、また保険への加入はしているのか。

 2点目として、自治会管理の警鐘楼が倒壊し、住宅などを破損した場合、自治会などの管理者または被災者が撤去などの措置を講ずることになるのか。

 以上2点お尋ねいたします。

○議長(小林隆利君) 越消防部長。

          〔消防部長 越 浩司君登壇〕

◎消防部長(越浩司君) 警鐘楼が倒壊した場合の措置等のご質問でございます。

 自治会管理の警鐘楼の倒壊等に適用する保険等の有無でございますが、市では自治会主催の運動会などによる事故が原因でけがをした場合などの補償となる自治会活動保険はございますが、自治会所有の建物などに起因する事故等を補償する保険はございません。警鐘楼の倒壊等に適用する民間の保険会社の保険等も今のところ確認しておりません。また、自治会の加入の状況についても同様でございます。

 警鐘楼の倒壊等による第三者への賠償等につきましては、原因が自然災害等によるものか、瑕疵があったものなのかなど状況により責任の所在に違いが生じてくるものと考えられますが、一義的には管理者が必要な措置を講ずることになるものと認識しております。

 以上でございます。

○議長(小林隆利君) 佐藤論征議員。

          〔10番 佐藤 論征君登壇〕

◆10番(佐藤論征君) 警鐘楼につきましては、通信網の発達などによりまして必要性の賛否もあろうかと思います。廃止の方向で進める考え方もあろうかと思いますが、台風19号では長野市において半鐘により避難する住民がいるなど、限定的な効果にはなるかもしれませんけれども、半鐘の必要性というものが改めて感じられている部分もございます。

 いずれにいたしましても、現状市内には警鐘楼は多く存在しております。警鐘楼についてもう一度管理に関する問題点を整理し、管理方法について真剣に考えていかなければならないのではないでしょうか。

 次に、消防組織法と今後の方針についてお尋ねいたします。消防組織法第8条では、市町村の消防に要する費用は当該市町村がこれを負担しなければならないと規定しております。消防器具庫等、警鐘楼の自治会への譲渡は消防組織法に沿った対応ではないと私は以前から考えております。警鐘楼については先ほど質問のとおり、安全確保のため市が管理すべきと考えるところでありますし、消防器具庫については消防車両や消防器具は市の所有物であります。これを保管する設備については市が管理するのは当然のことと考えます。消防組織法について見解はどうか、お尋ねいたします。

 また、これまで問題提起をさまざまさせていただきながら質問させていただきましたが、消防器具庫等、警鐘楼は市が管理すべきと考えますが、見解はどうか、お尋ねいたします。

○議長(小林隆利君) 越消防部長。

          〔消防部長 越 浩司君登壇〕

◎消防部長(越浩司君) 議員ご指摘のとおり、消防組織法第8条では、市町村の消防に要する費用負担は当該市町村にあると規定されております。さらに、同法第6条では、市町村は当該市町村の区域における消防を十分に果たす責任を有するとして、市町村が果たすべき消防責任についても規定されております。市町村が負担すべき消防の費用につきましては、基本的には消防庁が告示しました消防力の整備指針に示されております消防の責任を十分に果たすために必要な施設及び人員に係る費用と考えておりますが、実務上は地域の実情に即した消防体制の整備に要する費用であると認識しております。

 当市の実情に即した適切な消防体制の指標は、以前からその一つとして、消防団員の要員動員力や消防ポンプなどの機械力に代表される消防団の消防力を基本としております。こうしたことから、消防ポンプなどの機械力以外の設備であります警鐘楼や消防器具庫等は、地域の消防力を増強する設備でありますが、必ずしも消防力の中核をなすものではないと捉えており、法には触れていないと考えております。また、それらにかかる費用についても受益者の負担によるものであると考えております。

 警鐘楼、消防器具庫等は市が管理すべきではというご質問でございますが、警鐘楼、消防器具庫等のような地域における消防力の増強分の管理につきましても、先ほどご説明申し上げました費用面と同様と考えております。

 しかしながら、現在は市内で消防団が保有する機械力、消防施設の整備などの地域の消防力やそれらの維持管理の費用負担の方法に地域間で差異があることは認識しておりますので、今後も市内一律の対応としていく方針に変更はございませんが、ご提起いただきました事項につきまして研究してまいりたいと考えております。

 なお、10月の台風19号の災害時には長野市で消防団員が警鐘楼の半鐘を打鐘し、多くの方が避難行動したという奏功事例があり、警鐘楼の有用性が確認されたところと考えております。施設の存続等の方向性につきましては、自治会の意向調査を完了しておりますけれども、改めて自治会の意向を確認するなど、再検討、見直しの必要を感じているところでございます。

 以上でございます。

○議長(小林隆利君) 佐藤論征議員の質問が終了しました。

プロフィール佐藤のりゆき

昭和45年7月21日生まれ
平成元年/上田東高等学校卒業
平成3年/信越電子ビジネス専門学校システムエンジニア学科卒業
元・証券会社勤務
現在/会社役員
上田市議会環境建設委員
議会機能強化特別委員
NPO法人ほこほこコネクト副理事長
元上田市消防団ラッパ長
元長小学校PTA会長
元真田地域協議会委員
元真田地域公共交通利用促進協議会監事
元上田市スポーツ推進委員
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