上田市議会平成28年9月定例会初日

上田市議会平成28年9月定例会が9月5日開会(10月4日まで会期30日)。市長提案説明が行われ、条例改正、決算認定、補正予算、合わせて17議案が提出されました。市長提案説明については以下の通りです。

はじめに

本日ここに、平成28年9月市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては御多忙の中、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。

天皇皇后両陛下の行幸啓

はじめに、天皇皇后両陛下の長野県への行幸(ぎょうこう)啓(けい)について申し上げます。
天皇皇后両陛下におかれましては、先月20日、御静養のため長野県に入られ、上田市に御訪問いただきました。当日は、上田駅で1,000人を超す市民の皆様とともに両陛下をお出迎えでき、誠に喜ばしく感じたところであります。
また、本年6月に開催された全国植樹祭の際にも、土屋議長ともども両陛下と御歓談させていただき、再び、このような機会に恵まれ、大変感慨深いものでありました。
20日、23日と2日間にわたって、両陛下に蚕都上田の栄華を今に伝える、重要な文化財である「信州大学繊維学部資料館」と「旧常田館製糸場施設」を御視察いただきましたことは、この上なく光栄なことであり、全国に誇る近代遺産を有する上田市を多くの皆様に知っていただけたものと捉えております。

豪雨災害の状況と防災対策

さて、8月に入ってから大気の状態が非常に不安定となる中、上田市におきましては、先月18日に東北信を中心に襲った大雨により災害が発生いたしました。更に、先週、台風第10号に伴う東北地方を中心とした記録的な豪雨によって、岩手県や北海道の各地で河川の氾濫や堤防が決壊し、死者・行方不明者が多数発生するなど、甚大な被害となりました。犠牲になられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、それぞれの災害により被害を受けられた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
また、市内自治会や消防団、防災支援協会など、災害対応に御協力いただいた皆様に深く感謝申し上げます。
18日の大雨では、丸子地域において降り始めからの総雨量が157.5ミリを記録したことをはじめ、市内6か所の観測点で100ミリを超えました。こうした状況の中、上田市に土砂災害警戒情報が発表され、災害の発生する危険度が高まったことから、上田、丸子、真田地域の32自治会、1万3,800世帯余りに対し、市としては初めてとなる避難準備情報を発表し、市民の安全確保や生活への影響を最小限にとどめることを最優先とした対応に努めてまいりました。
幸いにして人的被害こそありませんでしたが、住家等への浸水や土砂の流入が発生したほか、公共土木施設や農業用施設等への被害は、丸子地域や上田地域の東塩田地区を中心に250か所を超え、通行規制は国道254号小屋坂トンネル付近をはじめ、8路線において行われました。
現在、この大雨による被害に迅速に対応するため、災害復旧に係る経費を取りまとめており、今定例会に新たな補正予算の追加提案を検討しております。
今後につきましても、関係機関や地元関係者と連携を図りながら、被災箇所の一刻も早い復旧に向け、鋭意取り組んでまいります。

一方、市では、国が新たに公表した、想定し得る最大規模の降雨に対する千曲川の浸水想定区域等をまとめた「千曲川洪水ハザードマップ」を作成し、9月1日号の広報うえだとともに、市民の皆様に配布いたしました。身近な危険箇所を把握し、迅速な避難行動の判断材料として活用をお願いするものであり、防災・減災対策に当たっては、地域の特性を踏まえた、幅広く多様な取組が必要となります。
防災意識の高揚と地域防災力の向上、災害時に即応できる防災・減災体制の構築などを目的とし、一昨日、「上田市防災訓練」を実施いたしました。
昨年は、当日の大雨警報により中止となったことから、本年は熊本地震を踏まえ、改めて「市民が自ら考え、行動する訓練」を基本に据え、防災関係機関と市が連携した「公助」の訓練を組み合わせた総合型の訓練を行いました。
市内4地域を重点地区として、「自助・共助」を意識した自主防災組織による非常参集・伝達訓練、避難場所運営訓練のほか、土砂災害を考慮した訓練を実施するなど、地域防災の課題を見据えた訓練に取り組むとともに、丸子北中学校を会場とした実動訓練では、ドローンを使った被害状況調査・把握訓練をはじめ、防災行政無線等を活用した情報収集・伝達訓練や、現地災害対策本部設置訓練等を行いました。
更に、新たな取組として獣医師会や動物愛護会の協力を得て、ペット同行避難訓練や、会場内では初となる自主参加型の一斉防災訓練「シェイクアウト」を実施するなど、総勢1,000人を超える市民の皆様に御参加をいただきました。
今回の訓練で得られた課題を検証しながら、いつ起こるとも知れない大規模災害に備え、今後も市民の皆様や防災関係機関と連携して地域防災力の一層の向上に取り組んでまいります。

合併10周年記念式典

次に、「合併10周年記念式典」について申し上げます。
平成18年3月の市町村合併により誕生した新生上田市は、各地域の個性と魅力をしっかり受け継ぎながら、上田新時代の創造に向け、これまでの間、着実な歩みを進めてまいりました。
こうした中、更なる市民の一体感の醸成を進めていく上での節目といたしまして、去る6月25日、サントミューゼ大ホールにおいて、「合併10周年記念式典」を挙行いたしました。国会議員をはじめ、姉妹都市や関係自治体などから御来賓をお招きするとともに、自治会や地域協議会、関係団体など多くの市民の皆様に御列席いただき、盛大に祝うことができました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

また、式典では、合併後、各地域において地域協議会委員を3期にわたり務められ、地域内分権の推進に御尽力をいただいた98名の皆様に感謝状を贈呈いたしました。
式典後のアトラクションでは、高校生による吹奏楽演奏と小学生による合唱が披露され、上田市の未来を担う子どもたちの感動的なパフォーマンスに対して、来場された皆様からお褒めの言葉をいただくなど、子どもたちが「ふるさと上田」に誇りと愛着を持ってもらう素晴らしい機会となったものと感じております。
次なる10年に向けた、新たなる一歩を踏み出すことができ、今後も上田市の更なる発展を目指し、市民の皆様と一丸となり協働によるまちづくりを進めてまいります。

大河ドラマ「真田丸」に係る取組

次に、大河ドラマ「真田丸」につきましては、現在、ドラマの舞台が大阪へ移り、真田信繁公が豊臣秀吉、徳川家康などの名立たる大名との駆け引きの中で、真田家の誇りを持ち、動乱の時代を生き抜いていく姿が放送されております。今後は、いよいよ「第二次上田合戦」「関ヶ原の戦い」と佳境に入り、真田一族がどのように描かれるのか、ますます期待が高まるところであります。
「信州上田真田丸大河ドラマ館」におきましては、これまでの間、一日平均2,500人を超えるお客様に訪れていただいており、7月末には当初の年間目標であった、入館者50万人を半年余りで早くも達成いたしました。こうした当初の予想をはるかに超えるペースで御来館いただいている状況から、入館者数の新たな目標を、平成20年以降に設けられた大河ドラマ館で最も多かった鹿児島市の「篤姫」が記録した67万人を上回る「70万人」として取り組んでおり、お盆を含む8月11日から16日の6日間においては、入館者が約3万人に上り、先月28日には既に60万人を突破いたしました。
これもひとえに、全国からお越しいただいた大河ドラマファン、歴史ファン、そして信州上田ファンの皆様のおかげであるとともに、市民の皆様が「おもてなしの心」を持ってお迎えいただいている成果であると実感しております。
また、市議会におかれましても、全国の議会関係者による市内宿泊を伴う行政視察が増加するよう取り組まれ、1月からこれまでの間、45組の皆様にお越しいただいているとお聞きしており、こうした効果もあるものと捉えております。
市ではドラマ館の入館者50万人の達成を記念いたしまして、市民限定の特別割引を10月31日まで行っており、7月末に展示内容を大坂編にリニューアルしたことも併せまして、市民の皆様には二度、三度と訪れていただき、真田丸の世界の魅力を一層感じていただきたいと考えております。
1月の大河ドラマ放送開始から間もなく8か月が経過する中、夏の行楽シーズンでは、個人や家族などのグループのお客様が多く見受けられ、中心市街地の観光案内所「まちなか情報いいね館」においては、先月、入館者数が年間目標の2万人に達し、まち中の散策にも結びついており、特に、お盆中は飲食店や土産品店を中心に観光客で賑わうなど、真田丸による経済効果は大きいものと捉えております。
また、今月22日から猿飛佐助など真田十勇士の活躍を描いた、映画「真田十勇士」の全国公開に併せ、真田十勇士ガーデンプレイスと池波正太郎真田太平記館において、特別展を開催しており、引き続き、中心市街地への回遊策に取り組んでまいります。
博物館と櫓門におきましては、1月から8月末までの入館者が合わせて約40万人に上り、真田氏歴史館でも10万人を超え、いずれも昨年の約4倍となる状況であります。更に、真田氏ゆかりの地の観光と併せた丸子温泉郷への宿泊も昨年より増加しているとお聞きしており、地域の特色を活かした特別企画展を開催している、武石ともしび博物館の入館者も3割増加するなど、その効果は地域全体に波及しております。
一方、市立美術館で7月2日から8月21日まで開催いたしました、真田一族ゆかりの名宝・文化財を集めた学術的な「NHK大河ドラマ特別展『真田丸』」につきましても、全国から約2万3,000人に上るお客様にお越しいただき、関連イベントとして、記念講演会のほか、「花押」や「家紋」を扱った歴史のワークショップなど、盛りだくさんのメニューを提供することで、多くの皆様に楽しんでいただけたものと捉えております。
今後につきましても、今週8日に大河ドラマの真田昌幸役の草刈正雄さんと石田三成役の山本耕史さんをお迎えし「智将トーク・プレミアムin信州真田」をサントミューゼにおいて開催するなど、真田丸イヤーに相応しいイベントと信州上田の季節ごとの魅力を更にPRしながら、より一層の努力を払い、多くのお客様を全国からお迎えし、地域の活性化につなげてまいります。

 地域の魅力アップとスポーツ振興に向けた取組

次に、地域の魅力アップとスポーツ振興に向けた取組について申し上げます。
地域の元気を発信して、明日への活力を生み出す夏まつりが、今年も市内各地域で盛大に開催されました。
今年で45回目となる「上田わっしょい」は、132連、約1万人の参加者となり、本年は真田氏の赤備えにならい、ドレスコードとして赤いものを身に付けて参加していただき、参加連と観客の皆様が一体となった「市民総参加、総和楽」を実現することができました。
天候にも恵まれた「信州上田大花火大会」につきましても、地元企業の皆様から多大な協賛をいただく中、上田の夏の夜空に輝く約1万発の花火が打ち上げられ、今年も東日本大震災で被災し、市内に避難されている皆様をお招きするとともに、姉妹都市の九度山町やコロラド州ブルームフィールド市郡の皆様、更には堤防道路を埋め尽くす多くの市民の皆様に、夏の一夜を堪能していただけたものと感じております。
今後につきましては、恒例の上田城紅葉まつりにおいて、10月に「グルメの部」として、北は北海道から南は沖縄までのご当地やきとりが集結する「全国やきとリンピック」が開催され、11月には「イベントの部」として、秋の上田の魅力を存分に満喫いただける企画により、市民力を活かした賑わいの創出に努めてまいります。

さて、昭和51年にスイスダボス町と旧真田町が姉妹都市提携を結び、今年で40周年の節目の年を迎えたことから、来月11日にダボス町より町長を上田にお迎えし、記念式典・歓迎レセプションを開催いたします。式典には駐日スイス大使館からも御臨席を賜り、同町との交流事業を通じて両都市の絆を更に深めてまいります。
こうしたダボス町をはじめとした、海外の関係都市等との良好な関係を発展させることは、2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ地誘致に向け、重要な取組であるとともに、菅平高原の魅力を世界に発信する大きなチャンスと捉えております。
メダルラッシュに沸いた日本選手団の素晴らしい活躍で幕を閉じたリオ・オリンピックですが、長野県出身の3選手も見事にメダルを獲得され、県民に大きな喜びと感動を与えていただきました。いよいよ4年後の東京に向け、カウントダウンが始まります。長年にわたりスポーツの合宿地として様々な競技の選手を受け入れてきた菅平高原には、リオ・オリンピック競泳200メートル平泳ぎの金メダリスト金藤理絵選手をはじめ、これまでも多くのオリンピック出場選手が練習のため訪れており、こうした一流選手の育成・強化にも適した冷涼な高地を持つ上田市の優位性をアピールし、併せて東御市や小諸市等との高地トレーニング連携も視野に、キャンプ地誘致に向けたプロモーション活動を積極的に推進してまいります。

一方、生涯スポーツの推進と「健幸都市うえだ」の実現を目指し、あらゆる年代において、体を動かすことの魅力と大切さを感じていただくため、市では各種スポーツ大会や教室を実施しております。
今年で30回目となる「上田古戦場ハーフマラソン」につきましては、記念大会としてロンドンオリンピック女子マラソン日本代表の尾崎好美選手をゲストランナーに迎え、10月2日に開催いたします。上田原古戦場を主会場とした歴史文化の息吹も感じられる本大会には、県外からも多くの参加者にお越しいただいております。
このほかにも、市内各地域でスポーツに適した気候や豊かな自然などの恵まれた環境を活かし各種大会等が実施されており、今後も地域の魅力を全国に発信できるスポーツイベントとして取り組んでまいります。また、こうした世界や全国の舞台で活躍したスポーツ選手に触れる機会を提供するとともに、スポーツ団体や学校などの関係機関との連携により、トップアスリートを育成するための環境づくりにも努めてまいります。

経済情勢

続いて、直面する課題等について順次申し上げてまいります。
我が国の経済情勢につきましては、内閣府が発表した8月の月例経済報告によりますと、「景気は、このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」として、基調判断を据え置いております。また、先行きについては、「緩やかに回復に向かうことが期待される」とする一方で、中国をはじめとするアジア新興国や資源国等の景気が下振れし、我が国の景気が下押しされるリスクがあるとしております。
こうした情勢のもと、国は、「未来への投資を実現する経済対策」を閣議決定し、対策の一部を盛り込んだ今年度の第2次補正予算案を秋の臨時国会に提出する方針としており、また、国の平成29年度予算編成についても、各省庁が予算要求する際のルールとなる概算要求基準も閣議了解されました。先月末には、この基準に沿った要求が各省庁から提出され、今後、新年度予算編成に向けた動きが本格化していくこととなりますが、市といたしましても、地方の安定的な財政運営に必要な財源が引き続き確保されるよう、国の動向を注視しながら、社会経済情勢の変化に伴う経済対策等、遅滞のない機動的な予算編成を行ってまいります。

 次世代産業の創出に向けた取組

次に、東信州エリア広域連携による次世代成長産業の創出に向けた取組について申し上げます。
千曲川工業ベルト地帯におけるものづくりの技術力の集積、信州大学繊維学部の軽量新素材等の研究シーズ、産学官連携を担うARECの実績といった地域の強みを活かした「ものづくりのイノベーション」に向け、去る7月5日に関係10市町村による連携組織として「東信州次世代産業振興協議会」を設立し、取組をスタートいたしました。
第1回協議会では、発起人の一人である私を会長に選出いただき、事業の推進主体としてARECに機能を置く「イノベーションセンター」の段階的な人員体制の拡充や取組の方向性について確認したところであり、他に例のない広域自治体連携による産業支援の取組として注目を集めているところです。
今年度は、「県の元気づくり支援金」や「地方創生推進交付金」を活用し、RESASなどによる産業分析のほか、企業の人材育成、技術展示会などに取り組む予定であり、今後も広域的なスケールメリットを最大限に活かし、産業界、大学等との連携を図りながら、新たな産業づくりを推進してまいります。

 地方創生と「学園都市づくり」に対する取組

次に、地方創生と「学園都市づくり」に対する取組について申し上げます。
今年度、国に申請しておりました、地方創生の深化に向けて、市町村の自主的・主体的な取組を支援する「地方創生推進交付金」について、しごと創生を目指す「産官学金連携を核にしたものづくり産業の競争力強化事業」と、地方への人の流れを呼び込む「住み良い街魅力アップ支援事業」が採択され、交付決定されました。
また、創業促進及び企業誘致にかかる補助金と、UIJターンや若者などの定住就職支援に係る経費の一部など、交付対象外となったものにつきましても、地方創生の流れを止めることのないよう、事業の推進に努めてまいります。
一方、国は、外部の専門家による地方創生事業の効果・検証の実施を求めており、市では、「地方創生先行型交付金」などの対象となった23事業について、産業界、大学、金融機関、行政機関などから選出した外部委員による「上田市総合戦略推進協議会」を先月2日に開催いたしました。今後は、この結果を踏まえ、事業に対する適切な重要業績評価指標、いわゆるKPIを設定するとともに、引き続き自己評価と外部委員による効果・検証を行ってまいります。
また、総務省においては、地域活性化の取組にノウハウを有する外部専門家を招へいするための経費について、市町村に対し支援を行っており、市では本制度を武石地域のまちづくりに活用することとし、地域の特性を活かした創意工夫による「上田市創生」に向けて、地域住民、外部専門家及び行政が連携した取組を進めてまいります。

さて、「学園都市づくり」に向けた取組につきましては、市内の4大学が連携して事業を推進する「まちなかキャンパスうえだ」が、去る7月15日に海野町の空き店舗を改装しオープンいたしました。
このキャンパスは、地域と大学を結ぶ連携拠点であり、地域住民と学生の共同活動によって地域の課題を克服し、まちに賑わいと交流を創出する役割を担っております。
各大学の特色を活かし、市民の皆様を対象とした講座なども始まっており、「大学の知恵」や「学生の柔軟な考え方」をまちづくりに活用していけるよう、今後も「学園都市づくり」を積極的に推進してまいります。
長野大学の公立大学法人化の取組につきましては、本年2月、大学において、学外委員も含めた「長野大学改革検討委員会」を設置し、公立大学法人化に向けた大学改革を鋭意進めており、このほど中間報告として長野学園理事長に、大学の学部・学科の再編案など、検討結果の第一次答申を行いました。
また、今年度大学が開催した3回のオープンキャンパスには、県内外から高校生が訪れ、前年に比べ参加者数が大幅に伸びていると報告を受けており、受験生に対しても、公立化に向けた取組の影響が出始めていると考えております。

 定住自立圏の取組

次に、上田地域定住自立圏の取組について申し上げます。
平成23年7月に上田市を中心市とする上田地域定住自立圏を形成して以降、群馬県嬬恋村も加わり、6市町村との協定を締結し、「上田地域定住自立圏共生ビジョン」に掲げる取組の推進に向け、住民サービスの一層の向上に努めてまいりました。
こうした状況の中、今年度末をもって現在の共生ビジョンの計画期間が終了することから、平成29年度より5年間の取組内容を定める次期共生ビジョンを策定してまいります。現在、構成市町村により、本共生ビジョンの各事業について、必要性、効率性及び有効性の視点などから検証を進めており、各市町村の総合計画や総合戦略の施策も踏まえながら、これまで以上に幅広い連携事業の充実を図ってまいります。

 サントミューゼの事業展開

 次に、「サントミューゼ」交流文化芸術センター・市立美術館について申し上げます。
交流文化芸術センターでは、7月に全国の公共ホールに携わるスタッフの研修会として、一般財団法人地域創造主催の「ステージラボ・上田セッション」が開催され、全国の公共ホールスタッフと交流を深めるとともに、サントミューゼの特色ある事業展開の効果的な発信につなげることができたものと捉えております。
8月5日、7日には、「劇団☆新感線」による大型演劇が、全国での本公演に先立ち、プレビュー公演として上演され、舞台美術や照明、音響の制作、更には出演者の稽古など、100人を超す出演者やスタッフが14日間にわたり上田に滞在して作り上げたことから、開催された3公演が全て満席となったことに併せまして、宿泊や飲食などに大きな経済効果がもたらされたものと感じております。
また、サントミューゼでは初めてとなる他都市との交流演奏会が、群馬県太田市の「おおた芸術学校」の子どもたちと市内小・中学生との間で行われ、ホールに響きわたる美しい音色で会場は大いに盛り上がりました。今回の演奏会を契機として、12月に太田市で開催される音楽イベントに西内小学校金管バンドが招待されることになり、今後もこうした交流が継続されることを期待するものであります。
更に、長野県や松本市等との連携による「セイジ・オザワ・マツモト・フェスティバル」のスクリーンコンサートのほか、長野県が県内の文化創造活動を活発化するために設置した、4名からなる長野県芸術監督団によって「芸術監督団スターティング・シリーズin上田」が3日間にわたって開催され、長野県の文化芸術の未来を語るシンポジウムや、交流芝生広場の屋外特設会場で演劇公演「フライング・シアター」が上演されました。市といたしまして、かねてより県に、更なる長野県の魅力と県民満足度の向上には、文化・芸術行政の推進が必要であることを提言してきただけに、このような新たな事業の展開により、市町村連携を通じた長野県の文化創造活動の未来へ繋がる第一歩を、上田市からスタートすることができ、喜ばしく受け止めております。
市立美術館におきましても、「子どもアトリエ」における夏休み特別アート教室など、創作活動を通じての利用も盛況であり、今後とも育成を基本理念とした事業を一層充実させ、文化芸術の振興とまちの賑わいを創出してまいります。

 循環型社会の構築

 次に、循環型社会の構築に向けた取組について申し上げます。
上田市及び上田地域広域連合の重要課題のひとつであります資源循環型施設の建設に向けた取組につきましては、これまでの間、施設建設候補地周辺の地域の皆様との合意形成を最優先に考え、意見交換会や懇談会などを通じて、資源循環型施設建設対策連絡会の皆様と話し合いを重ね、様々な御意見等をいただいてまいりました。
去る6月23日には、対策連絡会を構成する8団体のうちの6団体の皆様と懇談会を開催し、上田市のごみ減量化の取組と、施設周辺の振興策のひとつの案として、総合的な福祉施設の建設を中心とした考え方を説明させていただきました。この地域の振興策につきましては、今後、地域の皆様と広く意見交換を重ねながら検討してまいります。
現在、対策連絡会では、地元としての意見等をまとめるべく、それぞれの立場で話し合いを進めていただいておりますが、既存施設の今後の維持管理等を踏まえますと広域連合として、早期に環境アセスメントなどの基礎調査に着手し、候補地としての適性を判断したいとの意向であると伺っております。
今後も地域の皆様に対する説明会等の開催に御理解と御協力をいただけるよう、信頼関係の構築を最優先に取り組んでまいります。
また、ごみの減量化・再資源化につきましては、今年度から新たに食品ロスの削減に向け「残さず食べよう!30(さんまる)・10(いちまる)運動」など、生ごみの発生の抑制に取り組んでおり、併せて、今月から受付を開始した「生ごみ出しません袋」の導入により、生ごみの自家処理も更に推進してまいりますので、引き続き、市民の皆様の御理解と御協力をお願いいたします。

 健康づくりの取組

 次に、健康づくりについて申し上げます。
市では、「健康幸せづくりプロジェクト事業」の柱となる「健康づくりチャレンジポイント制度」の新たな対象事業として、6月から市内4か所で「~朝から健幸~ あたま・からだ元気体操」を実施しており、開始から3か月間で延べ2,513人の市民の皆様に御参加をいただきました。
この体操をきっかけとして、運動の習慣化や地域コミュニティの活性化も期待されるところであり、引き続き、健康推進委員やスポーツ推進委員等の皆様の協力も得ながら、市民が健康で幸福に暮らせるまちを目指し、各種事業を推進してまいります。
また、昨年度に実施した「産前・産後の母親支援に関するアンケート調査」の御意見を踏まえ、「子育てママリフレッシュ事業」を実施してまいります。相染閣を利用した託児付きのフィットネス講座を開催し、子育て中の母親の育児ストレスの解消と健康増進を図ってまいります。

 教育施設と公園施設の整備

次に、教育施設と公園施設の整備に対する取組について申し上げます。

未来を担う子どもたちが安全に、安心して学ぶことができる環境整備につきましては、このたび上田第四中学校の屋内運動場の建築主体工事が竣工となり、今年度末における市内小・中学校施設の耐震化率100パーセントに向け、着実に取り組んでおります。
この屋内運動場は、社会体育の場として地域の皆様にも御利用いただけるほか、広域避難場所として防災倉庫や災害用のマンホールトイレを備える地域防災拠点の機能を併せ持った施設となっております。
一方、豊かな生涯学習社会の実現に向けて整備を進めております社会教育施設につきましては、地域の皆様の長年の願いであった西部公民館の改築に向けた起工式を、去る6月29日、地元自治会の皆様にも御出席いただき、執り行うことができました。
今後につきましても、地域住民の自発的な生涯学習活動の支援とまちづくり活動の更なる充実が図られるよう、施設整備に取り組んでまいります。
また、都市公園につきましても、遊具やあずまやなどの公園施設の安全管理に努め、今後予想される施設の修繕や改築・更新などに、計画的に取り組んでおります。
今年度は上田城跡公園の北側にある児童遊園地の老朽化した遊具や休憩施設をリニューアルし、併せて動物舎も移築するなど、小さなお子様連れの御家族が、より安心して楽しめる公園となるよう整備してまいります。

 高齢者福祉の取組

最後に、高齢者福祉の取組について申し上げます。
市では、住み慣れた地域で医療、介護、予防、生活支援、住まいが一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築を目指し、各種施策を展開しており、とりわけ、地域の身近な集会所等で住民主体の介護予防を行う「地域リハビリテーション活動」の普及に取り組み、今月中には活動拠点が市内71か所になる見込みです。
現在、こうした取組や「地域サロン」の立ち上げ方法、認知症施策等のPR用映像を制作しており、完成後には自治会等を通じた配布やインターネット配信を行うなど、地域における介護予防の取組を更に推進してまいります。
一方、高齢者福祉施設の基盤整備と介護従事者の負担軽減につきましては、既存の小規模福祉施設への防災施設整備として、スプリンクラー設備の設置とともに、要介護者のベッド上での体の動きなどをセンサーで見守る装置や、ベッドからの移動をサポートする機具等の介護ロボットの導入経費について、この度、国の補助金の採択を受けたことから、今定例会に関係予算を計上いたしました。
今後も、高齢者とその家族の皆様が地域で安心して生活ができ、介護が必要になっても自分らしく暮らし続けられる環境整備に引き続き取り組んでまいります。

以上、今回提案いたします案件のほか直面する課題等について、その一端を申し上げました。

 議案の概要

 今回提案いたします案件は、条例案1件、決算認定15件及び予算案1件の合計17件であります。
まず、条例案につきましては、児童扶養手当法施行令等の一部改正に伴って所要の改正を行う「上田市福祉医療費給付金条例」の一部改正1件を提案いたしました。
次に、平成27年度一般会計、特別会計及び企業会計の決算につき、このほど監査委員の審査が終了いたしましたので、決算審査意見書をはじめ関係書類を添えて提案いたします。
一般会計につきましては、歳入決算額719億6,387万円余、歳出決算額693億5,553万円余で、繰越明許費としてお願いいたしました市道新設改良事業等24事業の繰越財源4億3,190万円余を除いた実質収支は21億7,643万円余の黒字決算となりました。
前年度と比較し減額の決算となったところであり、交流文化施設建設事業や第二中学校改築事業などの大型事業完了による普通建設費の大幅な減額が主な要因となっております。また、歳入においては、地方消費税交付金の平年度化によって増額となっておりますが、先ほど申し上げました普通建設費の減額に伴う、国庫支出金や市債発行額などの減額が、歳入全体としての主な減額の要因となっております。
次に、特別会計につきましては、土地取得事業特別会計をはじめ9会計あり、総額では、歳入決算額362億6,665万円余、歳出決算額357億8,202万円余、実質収支は合計で4億8,463万円余の黒字決算となっております。
一般会計及び特別会計につきまして、2つの会計で歳入歳出同額のほか、各会計とも黒字で決算できましたことは、議員の皆様をはじめ、関係各位の御理解、御協力によるものと感謝申し上げます。
また、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」により、上田市健全化判断比率を今定例会に報告いたしましたので、その概要について申し上げます。
国が示す4つの財政指標のうち、「実質赤字比率」「連結実質赤字比率」につきましては、いずれも「黒字」となっており算定されておりません。「実質公債費比率」につきましては、前年と比較して、0.6ポイント減の4.3パーセント、「将来負担比率」につきましては、前年と比較して、2.1ポイント減の45.2パーセントと算定されました。今後もこれらの指標に留意しながら、健全財政の維持に努めてまいります。
最後に、平成28年度補正予算の概要について申し上げます。
今回の補正予算は一般会計のみの予算計上であり、一般会計補正予算第3号として、5億1,664万円余の増額補正を行い、予算額は696億4,834万円となっております。主な内容としては、市民生活に密着した生活関連道水路等整備事業に係る経費の追加計上や、子育て支援施策として子育てママリフレッシュ事業などの計上、中山間地域等においての収益向上を支援する経費、地域人材ネット活用による地方創生推進事業に係る経費の計上など、6月補正予算編成後の諸事情により予算化の必要が生じた新規・充実の事務事業等の予算計上を行うものであります。

以上、今回提案いたしました条例案、決算認定及び予算案の概要を申し上げました。
各提出案件の内容につきましては、それぞれ担当者から説明いたしますので、よろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。

プロフィール佐藤のりゆき

昭和45年7月21日生まれ
平成元年/上田東高等学校卒業
平成3年/信越電子ビジネス専門学校システムエンジニア学科卒業
元・証券会社勤務
現在/会社役員
上田市議会環境建設委員
議会機能強化特別委員
NPO法人ほこほこコネクト副理事長
元上田市消防団ラッパ長
元長小学校PTA会長
元真田地域協議会委員
元真田地域公共交通利用促進協議会監事
元上田市スポーツ推進委員
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